近視抑制治療(オルソケラトロジー)

「寝ている間に」できる近視矯正

「角膜矯正により視力を補正する治療法」という意味を持つオルソケラトロジー(Orthokeratology)は、角膜の中央部を平坦化させることで、近視を矯正するコンタクトレンズです。内側に特殊なデザインが施された高酸素透過性のハードレンズで、寝る前に装着し、寝ている間に角膜形状を矯正します。翌朝レンズを外したあとも角膜形状は一定時間保たれ、日中は裸眼でも快適に過ごせます。

当院では、メニコン社の「オルソK」を取り扱っています。なお、マイオピオン点眼との併用で、近視進行予防効果がさらに上がることが期待されます。

こんな方におすすめ

  • 日中、メガネやコンタクトレンズを着けたくない
  • 激しい動きが必要なスポーツをしている
  • レーシックなどの外科的手術に抵抗がある
  • 子供の近視進行を防ぎたい

 

治療にかかる費用(税込)

55,000円(お試し装用1カ月)
1ヵ月後 88,000円(治療継続費)

(1年間の定期検査代込み)

(破損保証あり)

◎詳しくは、当院スタッフにご確認ください。

  • お子様の近視抑制にも効果があるとわかっています

日中は裸眼で過ごせるため、授業に集中しやすく、体育の時間やスポーツをするときも快適です。メガネを壊す、通常のコンタクトレンズのようにゴミが入る、といった心配もありません。

オルソケラトロジーの使用上の注意

  • 慣れるまでは時間が必要です。また、裸眼視力が安定するまでには1週間程度かかります(個人差あり)。
  • 使用前に正確な視力検査を行うため、現在コンタクトレンズを使用されている場合は、ソフトなら1日以上、ハードなら3日以上装用を中止してください。
  • 化粧品・油類などをレンズにつけないよう注意して、装用中は眼をこすらないでください。
  • 間違ったレンズケアにより重篤な角膜感染症を起こす場合があり、その結果視力が下がる可能性があります。毎日の正しいレンズケアが必須となります。
  • 定期的な視力などの検査と眼の診察、レンズの汚れや傷のチェックが必要です。
  • 汚れ・傷などのレンズ劣化が起こるため、1~3年に1回交換することをおすすめします。
    見え方に変化があった、異常な痛みや違和感が生じた場合は、レンズの使用を中止してすぐに眼科で受診してください。

 

  • 初回は短時間のお試し装用と装用練習のため、約2時間ほどかかります。お時間に余裕を持って、事前のご予約をお願いいたします。

よくある質問

 Q1. どんな人でも、オルソケラトロジーレンズを装用することはできるのですか?

 すべての方がお使いいただけるわけではありません。使用を始める前に、医師が目の健康状態、近視の度合い、角膜の形などさまざまな検査をしたのち、使用の可否を判断します。
 オルソケラトロジーのガイドラインでは-4.00Dまでの近視、あるいは軽度な近視性乱視に適応できることが確認されています。これ以上の度数になると、満足のいく視力を得られることは難しくなります。現在のところ、遠視や老視の方は、矯正することができません。また、強いアレルギーがある方は、適しません。

Q2.どのくらいの睡眠時間が必要ですか?
 寝ている間に装用するので、適切な効果を得るためには、個人差がありますが毎日最低でも6時間程度の睡眠時間が必要です。

Q3. 寝ている時の姿勢は、どんな姿勢が良いのですか?
 仰向けで就寝することをお勧めします。レンズの矯正効果が得られる安定位置は瞳の中央にあることです。レンズがずれてしまうと矯正効果が半減するおそれがあるため、特にうつ伏せはお勧めできません。

Q4. 治療を途中でやめた場合、近視はどうなるのですか?
 レンズを装用していた期間や個人の目の状態によって異なりますが、数日で裸眼視力が低下していき、約2週間から1ヵ月程度で、治療を始める前の状態へ戻ります。視力矯正の手段として、使い捨てコンタクトレンズやメガネなどを眼科専門医の指示に従って適正に使用してください。

Q5. オルソケラトロジーは何歳からできるのですか?
 当院では、6歳以上の方を対象としております。成長期にある子どものうちから始めるほど近視の進行を抑制できるという研究結果があります。

Q6.オルソケラトロジーを使用することで、どんな副作用や合併症がありますか?
 夜間に、ハロー(光の周辺に輪が見える現象)やグレア(光が広がり、にじんで見える)が起こることもあります。オルソケラトロジーのレンズは、ハードコンタクトレンズであるため、装用初期は、ゴロゴロしたり、痛みなど違和感が強く生じ、慣れるまで時間がかかる方がいます。また、正しいケアをしないと、角膜に傷をつけたり、感染症を生じる恐れがあります。

Q7.クーリングオフはできますか?
 本治療は、保険の対象外、自由診療となります。
高度管理医療機器を使用する治療のため、クーリングオフ(契約解除)の対象外です。
医療費控除の申請が可能です。当院から発行した領収書は大切に保管してください。

Q8.レンズの保証サービスはありますか?
 治療用レンズには以下の保証がついています。
・キャンセル保証
初めてオルソケラトロジーを始める方は、1カ月以内に治療を中止した場合、新規レンズを返却いただければ、33,000円の返金になります。
(レンズ要返却、破損・紛失不可)

・度数変更保証
新規レンズお渡し後、3カ月以内であれば、片眼につき1回限り、処方変更可能です。
(レンズ要返却、破損・紛失不可)

・破損保証
新規レンズお渡し後、1年以内であれば、片眼につき1回限り、再作成可能です。
(レンズ1/2以上要返却、紛失不可)

Q9.定期検査の頻度は?
 お試し装用開始後、まずは1週間後に目の状態とレンズのチェックをします。
その後ご使用状況に問題なければ、開始2週間後と4週間後に来院をお願いしております。
お試し装用1か月終了後は、3カ月ごとに定期検査を行います。オルソケラトロジーの定期検査は基本的に、院長の診察になります。定期検査は効果・安全性などの確認において大変重要になります。お守りいただけない場合は、治療を中止させていただく場合がございます。また、目の異常を生じた場合、眼科医が必要と判断した場合は、定期検査の時期に関わらず、その疾患に対する眼科的治療を受けてください。

Q10.定期検査の金額はどのくらい?
 当院で初めてオルソケラトロジーを始める方は、1年間の定期検査代は治療費に含まれています。
2年目以降、1回の定期検査につき3,300円かかります。

Q11.治療をやめたいときは?
 治療を継続しない場合は、専用レンズを返却していただく必要があります。
来院いただき、医師にご相談ください。

Q12.他院でオルソケラトロジー治療をしています。こちらに乗り換えたい場合は?
 他院作成のオルソケラトロジーレンズをご使用いただいている場合は、当院においては、保険診療で経過を見させていただきます。
その後、破損や紛失などで、当院で初めてレンズを作成する時に、初回検査費用とレンズ作成費用をお支払いいただき、自由診療に変更になります。また、レンズ作製後は、原則3ヶ月ごとに定期検査を行います。
1回の定期検査につき3,300円かかります。

その他の近視進行抑制方法②

サプリメントの摂取

クリビジョンジュニアEXは、お子様への近視抑制効果が認められたサプリメントです。飲みやすいソフトカプセルで、6歳から内服できます。オルソケラトロジーの装用やマイオピン点眼が苦手なお子様におすすめです。

その他の近視進行抑制方法①

多焦点ソフトコンタクトレンズ

一般的に中高年の老視のための遠近両用コンタクトレンズです。
最近は子どもの近視進行抑制に効果があるとわかってきており、オルソケラトロジーに比べて経済的に負担が少なく、装用感がいい点などが特徴。自己管理が必要なため、10歳以上が対象の目安となります。

  • 特徴・注意事項
  • 異物感が少なく、痛くてオルソケラトロジーが使用できないお子様も使えます。
  • オルソケラトロジーの適応範囲を超えた強い近視のお子様も使えます。
  • 保護者の方がレンズケアなどの衛生面について監督する必要があります。
  • スポーツのときも使えますが、ゴミが入ったときなどは自分で外す必要があります。
  • 乱視の強いお子様には使えません。

その他の近視進行抑制方法③

マイオピン点眼治療(自費治療)

有効成分アトロピンを低濃度で配合した点眼薬です。すでに日本で商標登録を受けており、1本で1ヶ月使い切りとなります。
0.01%および0.025%の濃度のものは、1%の濃度に比べて副作用が少なく、かつ近視の進行を抑えることが数多くの研究で示されています。使用によるアレルギー性結膜炎・皮ふ炎の発生は稀で、眼圧への変化や白内障のリスクもなく、安全性に優れた治療法となります。

  • 対象・条件
  • 6~12歳、-6.0D以下の近視のお子様であること
  • 就寝前に点眼できること
  • 定期的な通院が可能であること
ネット受付
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